鳥旅 第一回 見島 2008  5/4-5/5

はじめに

見島は山口県萩市の海上に浮かぶ孤島で多くの鳥たちが通過することで知られています。
北九州に住む私たちにとってはコストも時間も余りかかりません。なにしろ首都圏や大阪近辺から見えられる方もいるそうです。
鳥見のベテランにならないと行っても分からないだろうと躊躇していました。
しかし、行ってみないとはじまらないと思い、行ってきました。
専門的な事はベテランさんに譲るとして、ビギナーの目で見てきた見島を紹介したいと思います。

見島はもう30年も前から野鳥の会の人たちが開拓してきたそうです。先達のご苦労を思いながら島を歩いてきました。



おにようず

萩、見島間を70分で結ぶ高速船。
今回の見島行きは数日前に予約したのですが5/3の一便の予約が取れませんでした。
200人も乗れる船なのに!!
スケジュールが決まったら早めに船の予約を入れるのが肝心です。
ただ5/3の二便以降はだいじょうぶとのことでした。



駐車場

駐車場は一日300円。
隣にある市の土地が臨時の駐車場になるため、停める心配はないようだ。
はじめての土地ではこんなことが重要ですね。
ちなみに九重などでは、登山のシーズンは全く駐車するスペースがなく
登山口までの距離で疲れてしまいます。



 展望デッキ

70分の船旅ですが、ここから探鳥モードに入っていきます。

波の荒い時はよく鳥が見られるとのことですが
飛沫でカメラが濡れないようにビニール袋を持参すればよいでしょう。
皆さん、双眼鏡で海面を見ています。タカの渡りの観察とあまりかわらない雰囲気です。






         オオミズナギドリ

          初めて見るオオミズナギドリ。海がべた凪のため落ち着いて撮影することができました。

          海上を滑翔していくスペードは思ったより早く、高速船でもなかなか追いつけません。
          海鳥を見る機会はあまりないので貴重な体験です。 
          海が荒れた方がよく出るそうです。 



本村港

本村港に到着。大勢の人が船を待っている。

さあ、いよいよ見島での探鳥スタートだ。どんな出会いが待っているのだろう。
ここから、皆さん目的の場所を目指して歩き出します。
私たちも最初の場所に小学校を選びました。
小さな小学生に出会いました。とても元気な子で鳥は八町八反に多いよと教えてもらいました。





八町八反

本村での探鳥ポイントです。

ビギナーの私たちにとってどこを見ればよいのかわかりません。
とりあえず、皆さんが集まっている所に行ってみる事にしましょう。
田んぼの中の樹木に何かいるようです。聞いてみるとコホオアカ!!
すぐにノジコも現れました。しかし皆さんのお目当てはイエスズメ。結局、出なかったとのことでした。



      池

          驚いたのは池の多さです。
          驚くほど多くの池が島中に散らばっています。おそらく干ばつに苦しんだのでしょう。
          島の高台にも田んぼが作ってあり、ため池が掘ってあります。
          池の中には亀や食用ガエルが住んでいるようです。




                                     コホオアカ              ノジコ

見島ダム

ここも探鳥のポイントだそうですがカモの仲間はいませんでした。
どこかでカルガモが飛んでいるのを見ましたがどこにいるのでしょうか?






大峠

ちょうど本村と宇津を分ける峠で、ここから宇津の集落へ下っていきます。
鳥の多い所で辛抱強く粘れば成果がありそうです。コルリを発見。
林からいろんな鳥の声が聞こえてくるが勉強不足の身には何だかわからない。
また鳴き声を勉強してみる気にさせられました。

上空をハチクマオスが通過。他の人に聞くと三羽出たとのこと
五月の中旬、かなりのハチクマが通過するそうだが、どんなコースを通っているのだろう
朝鮮半島から南下したものか、対馬から来たものか、あるいは九州の離島から来たものだろうか?
興味がつきない




ハチクマ オス



宇津港

土地勘のないとは悲しい事で4時半ころに到着すると言っていたものが2時前には到着。
宿へ入るにはまだかなりの時間がある。こんなことなら途中のポイントでもっと時間を使うのだったと思ったが
もう引き返す元気がない。しかし後から考えたら宇津の周辺を歩けばよかった。
それでも荷物を宿に預けて近くの観音崎へ向かう。




観音の鳥居

鳥居のある舗装された道ですが、ここでキビタキをじっくり観察
まるで”キビタキロード”と名前をつけてもよいくらい
この時期、見島では普通種のようです。
センダイムシクイもよく見ることができましたが、ここでも出ていました。






砂見田海水浴場とキャンプ場

本当に小さな海水浴場
背後のキャンプ地がポイントの一つです。ここではのんびりと観察できそうです。
残念な事に船に乗る少し前、ここでコウライウグイスが出現。
もう少し早く出ていれば見ることができたのに!!




夕食

いつもテント泊のときは、どんなものを食べたか分かるように写真に残している。

今回もそのつもりだったが、気がついた時はすでに2割程度食べているときだった。
あまりにも腹がすき過ぎて忘れてしまっていた。

料理の中でガメノテの味噌汁が出た。これは教えてもらわないと食べることができない。
最初はダシになっているだけだと思っていたら食べられるらしい。
爪のようなものを持って付いている袋のようなものを破りながら食べるそうだ。




二日目  


夜、雨になった。未明近くまで降り続いている。しかし、出発する5時過ぎには雨がやんでいた。
まず気になっていた本村に向かうが途中の大峠も特に見るものなく通過。小学校のそばでノジコ、ニュウナイスズメを見て宇津に朝食をとるため引き返す。

食事が終って荷物を旅館に預け、北灯台に向かって出発。何人かの人たちは軽トラックをかりて機動的に動いている。やはり年季の入った人たちは気合が入っているなと感心する。

脇道に入って戻る途中に何人かの人がこちらを見ている。手で止まってと合図をされたのでじっとしていると何かが
飛び立った。聞くとヨタカだったとか。ヨタカを飛ばしてしまったのは私たちです。ごめんなさい。

ガスが出始め風が強くなり歩くのにも難儀する。突然、前方に航空自衛隊第17警戒隊の看板が現れる。
どうもおかしいと思っていたら案の定、道をロストしていた。ちょうど通りがかった野鳥の会の方に分岐近くまで乗せて
いただいた。雨の中本当にありがとうございました。
スタートしてすぐ右折するところをまっすぐ行ってしまったのだ。看板を一つ見落としたのが原因だ。


北灯台

雨が小ぶりになったころ、北灯台に到着

ここでベテランさんにお会いして鳥情報をたずねる。
渡りは必ずしも夜ではなく日中も飛んでいるそうだ。
サンコウチョウも入っているようなので探せばいるでしょうとのこと
アドバイスに従って付近の脇道を歩いてみる。探すこと数十分
いた!!まるでカラスアゲハのように飛んでいる。
さえずりを聞きたかったが鳴かない。そういえばキビタキも鳴いてない。




センダイムシクイ



棚田

宇津から北灯台の間は絶好の鳥見ポイント
道を覆う灌木の間で鳥たちが飛び交います。








シロハラホオジロ



帰還

”おにようず”が港に入ってきました。しかしその少し前、砂見田のキャンプ場にコウライウグイス出現。
ほとんどの人が展望甲板に上がって一斉に双眼鏡で見るという事態に
しかしながら、あまりにも遠すぎて見ることができた人は少なかったようです。




旅が終わって

興奮が冷めません。まるで小さな子供がおもちゃの国に踏み込んだよう。
これから見島通いが始まりそうです。
最終日に荒天から一転して快晴になり多くの鳥たちを見ることができたのが好印象になったようです。
どこから何が飛び出してくるかもわからない緊張とワクワク感は離島ならではのようです。

また帰ってからの楽しみは、画像を確認することです。
何気なく撮った鳥があなたのライファーかもしれません。



会計報告


旅費  ガソリン代   2,060円   往復 220km  150円/L  燃費 16km/L
     高速代     850円    片道は一般道   帰りは小月からETCで650円
     運賃     7,560円   1,890円×4
     駐車代金   600円    300円×2日分
宿泊         14,700円    7,350円×2
ジュース代       120円
アイスクリーム代    480円    120円×4
合   計      26,170円   

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