鳥旅 第13回  魅惑の島 宮古島  2016


2026.06.28〜06.30



キンバト



はじめに

以前から宮古島が気になっていて、時期的には宮古島らしくない2015年の12月に
訪れましたが、今回、念願かなって初夏に行くことができました。

当初は7月初旬を考えていたのですがツアー代金がかなり高くなるため
6月下旬に二泊三日の旅を計画しました。

今回は水場での撮影を計画しているので三脚、ブラインド、折いすなど
ほとんど使ったことがない小物を持っていきますが
森の中の撮影はあまり経験がないので、カメラの設定も出たとこ勝負と
はなはだ、心細いことです。

行くところは事前に”宮古の野鳥”を読んでいましたし、ネットでも
ずいぶん情報を得ることができました。




5月28日  

伊良部大橋

福岡空港を7:15に離陸し沖縄着が8:50ですが宮古島行は1時間40分後の
10:30と、甚だ接続が悪く宮古島到着が11:20で
ツアーの割り増し料金を5,900円も払ったのにもったいないことですので
次回は割増料金なしの遅い便を選択したいと思います。

昼食を済ませ、まず伊良部島の佐良浜港を目指します。

伊良部島は今までは船で渡っていたのですが2015年1月から橋で行き来が
できるようになり、非常に便利になりました。

ちなみに、今現在、無料で渡ることができる橋としては日本最長との事です。

橋の近くでエリグロアジサシが少数飛んでいます。





エリグロアジサシ

佐良浜漁港はオオアジサシが見られる所と紹介されていたので
かなり期待してやってきたが、残念ながらどこにも姿がなかった。

ただ、エリグロアジサシは多く、港の反対側の入り江の岩場に
営巣するつがいが多く、じっくりと見ることができます。




エリグロアジサシ


ベニアジサシ

沖縄周辺ではベニアジサシの方が多いようでしたが
ここではエリグロの方をよく見かけました。



ベニアジサシとエリグロアジサシ

港の中に浮かんでいる生け簀の周辺では小魚が多いようで
たくさんのエリグロとベニが飛んでいて、クロサギの白色型も
見ることができました。



リュウキュウアカショウビン

港を適当に切り上げ、ホテルに向かいますが
伊良部島周辺にはどこも観光客でにぎわっていて
走っている車もほとんどすべてがレンタカーというのも面白いものです。

ホテルでシャワーを浴び、明日からの観察に備え大野山林の下見に出かけます。

訪れた水場では5人の方が見ておられ、私たちもブラインドを張り
待機することにしましたが、ヒヨドリがよく水場にきて、うるさいくらいです。
サンコウチョウやカラスバト、アカショウビンの囀りも聞こえてきて
キンバトもいるようです。
突然、目の前にアカショウビンが現れましたが、しっかり足環をつけています。
池の横に置いてあるバスタブが水浴びのお気に入りの場所で
何度も飛び込みますが早いシャッターが切れませんので、スルー
後で思ったのはISOを最大限まで上がて撮ればよかったと後悔。

ちなみにこの画像は500mm 1.4エクステンダー
シャッタースピード 1/200
絞り  開放 
ISO   2500




キンバト

次に現れたのがキンバトで憧れていた鳥が出現したので嬉しかったのですが
光がないので金属光沢が出てないのが残念です。

途中から鳥があまりにも近いのでエクステンダーを外したかったのですが
キャップなどを持参していなかったので外すことができませんでした。

やはり、何度か足を運ばないといけないようですね。

できれば、ここに来る前にISOがどこまで上げられるかを実験しておいた方が
良いでしょう。

池はコンクリートでできていますが、あまり見苦しくありません。




サンコウチョウ

サンコウチョウの囀りはいつ聞いてもいいものですが
水場近くでもかわいい声が聞こえてきます。

水場近くの林道上に営巣しているのが確認できますが
わざわざ、こんな人が多いところに巣を作らないでもと思いますが
人を利用して天敵のカラスやヒヨドリが近づくのを防いでいるようです。




キンバト

辺りが少し暗くなったので水場を切り上げ、駐車場に戻る途中に
水場でお会いした方がスコープで何かを見ていて、こちらを手招きされています。

指さす方を見ると金属光沢が美しいキンバトのオスが囀っています。

やっときれいなキンバトを見ることができました。

見つけることの一つは囀っているところを探すのがコツのようです。





5月29日  



こんな日はうれしくて長く寝ていられないので、カミさんをおいて日の出前にホテルを後にする。

車を走らせていると、ふいに前方にゴイサギのようなものが飛んでいて
木に止まったので、ライトで照らしてみるとなんとオオコオモリで、その大きさに
驚いたが、こんなものが市街地から少し離れているところで見られるのがすごいところです。

大野山林の外周を走ると、かなりの頻度でコノハズクの声がしていて、丹念に探すがなかなか見つからなかったが かろうじて発見することができた。

道路にはヒキガエルがたくさんにて、虫などを食べているが、轢かない様に車を走らせるのが
なかなか大変だった。

日の出くらいに水場に行き待機することにしたが、暗く条件が悪い。

大野山林の地図(一部)

大野山林の地図をネットで探したがなかなか見つからず、竜の池の場所がわからず
難儀しました。

少年自然の家の上に書いてあるのが竜の池で
車は展望台と書いてあるところまではいることができ
駐車スペースがあります。




アカショウビン

6:51  アカショウビン出現
しっかり足環をつけています。



アカショウビン

7:32 直射日光が翼にあたり赤紫の金属光沢が輝きますが
残念ながらトラロープに止まっています。

池の周辺は立ち入らない様にとトラロープが張ってあり
鳥は周辺の木よりもこのロープに止まることが多いようです。




オオクイナ

キンバトともに見たかった鳥で、ここで見ることができました。

前日も何度か出たようですが、今日も数回出てくれ
しっかり水浴びをして戻っていきました。




キビタキ





カラスバト

カラスバトが鳴いていて、どこかわからなかったのですが
カミさんが見つけてくれました。

少し距離があったので証拠写真程度です。



東平安名崎より

大野山林を切り上げてアジサシ類を見に東平安名崎に向かいます。

撮影条件が悪い森の中から太陽光がいっぱいの場所に来るだけで嬉しくなります。

南の島独特のサンゴ礁が広がった海が一望でき、宮古島有数の
景勝地であることから、観光の人も多くにぎわっています。

沖合にはパナリ岩礁が見えていて、灯台までの遊歩道の一角には
休憩所が設けられていて、強烈な日差しを避けることができます。




東平安名崎 灯台


エリグロアジサシ

休憩所からは眼下を飛ぶエリグロアジサシが良く見え
繁殖も行われているようです。

ちょうど、ここで見られていた方がおられたので聞いてみると
マミジロアジサシやクロアジサシが見られることがあると教えて頂いたので
俄然、元気が出て灯台下まで足を伸ばし、マミジロアジサシを探すことにしました。



岩礁では点々とクロアジサシが見える。


マミジロアジサシ

一心に海を見つめていると背中の黒いアジサシが目に入ります。
これがマミジロアジサシです。

宮古島ではマミジロアジサシ、クロアジサシが見られるとは
書いてあったのですが、飛んでいるところは陸地からかなり離れた
岩礁地帯であると思っていたので全く期待していませんでした。

そんなことで、この鳥が見られたのは意外性もあったので
数倍嬉しいものになりました。



マミジロアジサシ


ベニアジサシ


イケカツオとエリグロアジサシ

大きな魚の群れがジャンプを繰り返していて、そこにエリグロアジサシが
突っ込みます。

イケガツオが小魚の群れを海面に追い、それをアジサシが上から捕えます。

鳥山を狙っていたら面白いシーンに出会うことがありますね。




5月30日  



のんびり寝ていることができなく、またしても夜明け前からカミさんをおいて
ホテルを出て、池間島へと向かった。

ミフウズラをまだ見ていないので、何とか見たいものだと思い
島のサトウキビ畑のなかを探し回ったが、とうとう見つけることができなかった。

なかなか手ごわい

ツバメチドリ 成鳥

ミフウズラには出会うことができなかったがツバメチドリを
見ることができました。

もう何年も見ていなかったので、これはこれで喜びました。

あまり人を恐れないようで、車の中から至近距離で撮ることができました。



ツバメチドリ 幼鳥

幼鳥が多く、かなりの個体が繁殖しているようです。





リュウキュウアカショウビン

ホテルに帰り朝食をとってから、本命の大野山林へ向かいました。

三日目ですので少しだけコツもつかめてきましたが
光量の少なさには対処のしようがありません

三日間とも天気には恵まれましたが、時折、スコールのような雨が
降るときがありますので雨具の用意はかかせません。



リュウキュウアカショウビン


リュウキュウアカショウビン


ベニアジサシ

良い思いをしたので、またまた東平安名崎へ向かいます。

相変わらずエリグロが多くベニアジサシも飛んでお気に入りの場所となってしまいました。



マミジロアジサシ 4羽とベニアジサシの群れ


クロアジサシ

パナリ岩礁の上を飛ぶクロアジサシ



エリグロアジサシ




マミジロアジサシ




トンボを捕えるツバメチドリ

東平安名崎の上空を多くの鳥が飛び回っていて
最初はアジサシ類かと思いましたが
よく見るとツバメチドリで、思わぬところで見られたので
少々驚いてしまいました。




おわりに

わずか三日間でしたが大変印象に残る旅となりました。

フィールドが多く、森の鳥から海の鳥まで幅広く楽しむことができます。

こちらの準備不足もあって成果は今一つでしたが何度も来たくなるような島で
あることは間違いありません。


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