鳥旅 第16回 六年ぶりの海鳥
2024 06.05〜06.09
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オオトウゾクカモメ 2024.06.07
はじめに
だいぶ行ってないと思い、前の記録を見ると、途中コロナなどがあって、なんと6年もご無沙汰で
驚きましたが、今度ミラーレス機を購入したことから、その性能も試したくて、いつもの太平洋フェリーの
旅に行くことにしました。
今までは往路の食べ物を持って行ってましたが、さすがにもうその元気がなく
最低限の荷物にしましたがザックはカメラ、双眼鏡、イスで重量は6.8kg
ショルダーバックは着替えとノートパソコン、やはり大荷物です。
2024.06.06 伊豆大島付近ー仙台港
日の出 伊豆大島近く
いよいよ海鳥観察のスタートで、04:00から16:00まで12時間余りの
観察となり、04:30くらいが日の出の時刻ですが04:00には鳥が飛んでいるのが
見えていて、オオミズナギドリ(以下オオナギ)、ハシボソミズナギドリ(以下ボソ)などが見え
今までこの海域では見たことがなかったクロアシアホウドリ、コアホウドリの
姿もあり驚きました。
コアホウドリ
すぐ、この鳥を見ることができたのでなんだか嬉しくなりますが
今までの経験では福島沖くらいから見られたと記憶しています。
翼を広げると2m近くになるので。飛び方も悠然としていて
他の海鳥を圧倒します。
クロアシより北の海でよく見ることができました。
クロアシアホウドリ
この鳥もコアホウ同様、この海域では見た記憶が
ありませんが、そこそこ数も多くアホウドリの幼鳥も
全身が黒いので丹念に見ていきます。
オオミズナギドリ
海鳥の定番の鳥で他の鳥との比較にするモノサシ鳥と
言われていて、この鳥をよく観察することが上達の秘訣かな
神経質なようで船の近くはあまり飛んでくれません。
鳥がいないときは、オオナギが出ただけで嬉しくなってしまいます。
オオナギとハイの群れ
やはりオオナギががぜん多いのですが、その中に
黒いミズナギドリを見つければ嬉しくなりますが
見ているときはボソかハイかわかりませんが
画像から判断する限りではハイのように見えます。
ハシボソミズナギドリ
ちょうど渡りの時期に当たっていてオーストラリア周辺から
北上して、見るたびにいつも海の包容力の凄さを感じさせてくれ
何百という群れが次々に通り過ぎていきます。
ボソに似たミズナギドリにハイイロミズナギドリ(以下ハイ)と
いうのがいますが、よく似ていて私は撮影したものを確認しないと
わかりません。
額の形と嘴の長さなどで識別するようです。
鳥山
マグロなどの大型の魚やイルカなどに追われて海面近くまで
上がってきた魚の群れに海鳥たちが殺到していて、魚探のなかった
時代は漁師さんの格好の目印になったようです。
さすがに04:00前からデッキに出て観察を始め、13:00にて鳥も少なくなったので
終了しましたが9時間も見たことになり疲れ果て、仙台港で上陸して
買い物をする力もなくなり船のイスで気絶していました。
いつものタカの渡りでも、長くても7時間程度ですから
体力がいりますね。
2024.06.07 八戸沖ー苫小牧港
ハイイロミズナギドリ
仙台港を19:40に出航して、八戸沖くらいから観察に
入りますが、この日のコースと、次の日のコースが
鳥の数も種類も増えてくるので、最も気合が入いります。
この海域ではハイも良く目につき、ボソとは違い
嘴が長いのが良く分かります。
ミズナギドリやアホウドリの仲間は離水する時は
海上を走って速度をつけ上昇しますので
大群の場合は壮観
コアホウドリ
北に向かえば向かうほどコアホウの数が増え
忙しくなってきます。
船もあまり恐れないようで、かなり近くまで
寄ってくれますので撮影のチャンス。
コアホウドリ
キタオットセイ
イルカやクジラ同様に、この海域以北ではオットセイが
姿を現し、海鳥に行き始めた頃はゴミが浮いているのかと
思ってしまいました。
慌ててジャンプして逃げるところはユーモラス
キタオットセイ ちび助
アカアシミズナギドリ
全身が黒いミズナギドリは今までボソとハイの
二種でしたがここにきてアカアシミズナギドリを
見ることができました。
脚と嘴がピンク色で遠目にはわかりづらいですね。
オオトウゾクカモメ 出現
カモメと名前がついていますが違う種です。
オオトウが見られるとは、思ってなっかたので
思わぬサプライズになりましが、カモメ同様、海上の
かなり高いところを飛びますので見つけやすく、撮影も
楽です。
フルマカモメ
こちらもカモメと名前がついていますがミズナギドリの
仲間で他のミズナギドリとはスタイルがデブっていて
どことなくユーモラスで、あまり船を恐れないようで
かなり近くを飛んでくれますので細部を見るチャンス
淡色型と暗色型があります。
ミツユビカモメ
苫小牧港に近くなるとカモメの仲間が現れ、いつもは冬季に
大量に見るミツユビカモメが飛んでいて、翼の上面の模様で
幼鳥です。
クリンソウ
11:00、苫小牧港に入港しとんぼ返りですので出航の19:00まで
レンタカーを借りて北大研究林に向かい、しばしの野山の鳥を探しますが
鳴き声は聞こえるものの、姿はありませんし、先のほうはヒグマの目撃情報が
あって入山禁止になっていてクリンソウを撮ってなんの成果もなく
研究林を後にしましたが、時間をかければ良かったのでしょうが
これほどとは思いませんでした。
次にウトナイ湖に行ってみましたが、ここも同様に少なく
遠目のオジロワシ、オオジシギくらい。
これではレンタカー代の元が取れませんね。
2026.06.08 トドヶ埼ー仙台港 仙台港ー福島沖
コアホウドリ
苫小牧港を19:00に出航し、04:00頃には岩手県のトドヶ埼くらいで
観察のスタートですが、あまりにもべた凪なので、期待している
ウミツバメの仲間は無理なようですが、一度だけハイイロウミツバメらしき
鳥を確認しましたが、一瞬だったのでわからずじまい。
アホウドリが見たいのですがコアホウばかりと贅沢なことを言っています。
アホウドリ
アホウドリをまだ見ていないので、かなり焦っていましたが
浮かんでいる個体でしたが、なんとか見ることができましたが
できればキレイな飛翔を撮ってみたかった
参考のためクロアシとコアホウの浮かんでいる姿を載せておきますが
コアホウとアホウは似ていますがコアホウは目の周りが黒く
翼も前面、暗色です。
左 クロアシ、右 コアホウ
鳥山
鳥もイルカも魚の群れを前にして大混乱
左 ボソ 右 ハイ
翼の裏面の比較でボソは淡色部分が均一ですが、ハイは軸班が黒く見えています
カマイルカ
遠目のイルカは割合、撮影が楽ですが近くはどこで
海面に出るのかわからないので、泳ぐ方向に
カメラを向けますが、ほとんどは一瞬遅れてしまい
目で見ているほうが確実に楽しいと思います。
背びれの白い部分の形で識別します。
カンムリウミスズメ
まだ見てなかったので、一生懸命探していましたら
やっと、群れを見つけることができました。
この時期、他の海鳥同様、北の海を目指していますが
飛んでいるときは一直線に並んで飛びますので
見つけやすいのですが、浮いているときは、船が
近くを通らない限り、見つけるのは不可能。
カンムリウミスズメ
二羽の手前に見える白いものが
海中を泳いでいる個体です。
船に驚いて潜りますが、潜水する距離は短いので
すぐ浮かんできます。
ハシボソミズナギドリ
10:00に仙台港に入り、下船して昼食をとり食料品を
購入して12:50に出航し、また再び、観察体制に入りますが
全く鳥の姿は見られず、いつも忙しくなる相馬沖に到達しても
同じ状態で首をひねっていましたが、やっとオオナギが姿を見せ
次に少数ですがボソの姿もありましたが、消化不良で本日は終了
2024.06.09 遠州灘-名古屋
トロール船に付くオオナギ
伊勢湾、遠州灘周辺ではシラス漁が行われており、網を引きながら
走る後には多くのオオナギが付いていて、なかなか壮観で
運よくその近くを航行する事があればラッキー
ハイイロミズナギドリ?
嘴の長さをみればハイのようでもあり
額の感じはボソのようでもあり
結局、?
オオナギ
この旅も終了で、最後はやはりオオナギでしょうか?
港に近くなれば苫小牧港と違って、ほとんど鳥の
姿はなく、カワウ程度しか飛んでないので
ノンビリと下船準備ができます。
終わりに
期間中を通し晴天で、心配していた海霧も金華山の前に中断する時間があったくらい。
さすがに渡りの最盛期ということもあり、すごい数のミズナギドリを堪能しましたが
ほとんどがべた凪状態だったので、期待していたウミツバメ類は一度それらしいのが飛んだくらいで見ずじまい。
さて、ミラーレス機の性能は素晴らしく、ピントもキレイに決まり満足しましたが
ただ、若干の修正をするときもありました。
動画も前のレフ機の時は三脚が必要でモニターを見ながらと、ほぼ使えませんでしたが
今度は手持ちでファインダーで撮れるのですごく簡単。満足する動画を撮ることが
できました。
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