鳥旅 第二回 石垣島 2009  1/5-1/8


                                   川平湾 

今までなぜか沖縄が気にかかっていた。まだ一度も足を踏み入れたことがないところだ。
運よく数日の休みが取れたので、思い切って石垣島まで行くことにした。

本人も、つれあいも貧乏症のためどうせ石垣島に行くからには沖縄にも行ってみようということになり
石垣島二泊、沖縄一泊とした。

はたして初めて出会える鳥はどのくらいいるのだろうか。ぶっつけ本番で行ってもなんとかなるのだろうか。
不安を抱えての出発だ。


スケジュール

1/5 北九州空港 8:00−−−那覇 9:55  那覇 10:20−−−石垣空港 11:25 

1/6 石垣島 ホテル出発                      ホテル着 

1/7 石垣島 ホテル出発  アンバル 石垣空港 16:50−−−那覇空港 17:40   那覇ホテル

1/8 那覇 ホテル出発  ヤンバル 那覇空港 19:45−−−北九州空港 21:25

    

一日目


北九州空港

いよいよ石垣島に向けて出発
気になっていた天気予報は数日前から4日間とも曇りときどき雨
こんな予報では笑ってしまうしかない

予想に反して沖縄便はほとんど満席。福岡まで行かなくてよいのが本当に助かる。





海上

沖縄まで約一時間半 南の島が見える。

いままで感じたことがなかったが夏鳥たちはこの海を越えてくる。
とくに夏に生まれた若鳥たちには初めての長旅で渡海する苦労は大変だろう。
ただ、奄美諸島、南西諸島と島々が点在しているのは鳥たちにとっては安心だ。






石垣空港の売店

これほど極彩色の売り場もあまりないだろうなと驚いた。
服装も空港の係員の人は半袖。
こんなところからも南国に来たんだという実感がわいてくる。






名蔵 アンパル

空港でレンタカーを借り、まず向かったのがアンパルと呼ばれている名蔵湾

小橋を渡ったところから湾に出ると本には書いてあったのだが、どこも車を
止める場所がない。とうとう名蔵大橋まで来てしまった。ここには大きな駐車場
橋の上から見る景色もなかなか良い。

ここに車を置き、浜に出てみると初めて見るマングローブ。でも鳥の姿はどこにもない。
かなたにカルガモが浮いているだけ。

次の日に来た時には干潟が現れていて、多くのシギチを見ることができたので潮の状態を
把握してくることが肝心です。



シマアカモズ

石垣島に来てほぼ初めて遭遇する鳥。同定力のない私たちは帰ってから図鑑で確認

シマアカモズで決まりでしょう。
同定については日頃しっかり普通種を観察していないツケが出てしまいます。





スジグロカバマダラ

あまり鳥は見かけませんがチョウは見事で、ここはチョウ好きの楽園といってもよいくらいです。
年中、発生しているのか羽も痛んでいません。

今まで図鑑でしか見ることができなかったチョウが目の前に。
こんなことなら、今からでも鳥からチョウに意識を変えましょうか。


もし余裕があるのならチョウのガイドブックも持っていくことをお勧めします。



チョウゲンボウ

この鳥は島に多いようで、あちこちで出会うことができました。

この島で見たワシタカの仲間はミサゴ、チュウヒ、カンムリワシ、ハヤブサくらい






ムラサキサギ

サトウキビ畑を歩いているとムラサキサギを発見

この鳥を見ることも目的の一つだったので、少し安堵
警戒して草むらから首だけを出して、静止していればなかなか気がつきません
飾り羽が派手ですね。




アカアシシギ

アンバルの後背地の川を覗くとアカアシシギが。
地元ではいつも一羽か二羽くらいしか見ていませんでしたので、かなりの近さで
数羽観察することができました。
バン、クイナ、アオアシシギ、イソシギを確認





ギンムクドリ

電線にムクドリのようなものが群れでとまった。

初めて見るギンムクドリだ。
何しろ同定力がない悲しさ。図鑑と見比べての観察になる。





ホテルでの夕食

長い一日が終わり、やっと夕食

その前に風呂に入ったが、嬉しいことに大浴場。やはり部屋の小さな湯船は味気ない。
ホテルで大浴場とは、他には少ないだろう。
夕食はブッフェスタイルではなく、和か洋の選択となっていて迷わず別々を注文
ただ、残念なことに待っても待っても料理が出てこない。
お酒でも頂きながら待っていれば気にならないかもしれないが、こちらは下戸。




二日目


シロハラクイナ

車で走っているときにカミサンがシロハラクイナを見かけたと言うので
路肩にとめて見ると、初めて見るシロハラクイナ

クイナの仲間はかなり警戒心が強いと思っていたが
道路そばでかなり交通量の多い所だ
初めて見た時は興奮したが、いままでの例にもれず、かなり数の多い鳥で、いろいろなところで見かけた。




カンムリワシ

車を停めて周辺を歩く。
なにかの気配を感じて振り向くとそこに何と!!カンムリワシ

前日には見ることができなかったので、ここまで来て主役を見られなかったら寂しい。
どこに行ったら会えるのだろうか。
ホテルのなかにカンムリワシの情報があり、よく交通事故に会うので注意してほしいとか
道路で車に轢かれたカエルなどを食べているとき、事故に会うそうだ。
そうだ、事故が多発している場所に行けばみられる確率は高くなるであろう。
それもあり島の西海岸あたりに目星をつけていたのが当たった。
本にも、どの程度見易いか書いてあれば良いのだけれど、初めて行くものはそれがわからない。
まあ、見ることができてよかった。めでたし、めでたし
画像は逆光の補正が間に合わず、かろうじて撮ったもの



亜種 イシガキシジュウカラ

普段こちらの森でよく見るカラの仲間やメジロ、ホオジロのような鳥は この時期だからか、ほとんど見かけませんでした。

ただ、木にとまった小鳥がいたので双眼鏡で覗くと普通にみるシジュウカラとは
印象の違うイシガキシジュウカラ。胸の暗白色が目立ちます。
鳥の声もヒヨドリとシロハラがほとんどのようでした。




ソーキそば

よく食べました。昼食はすべてこれです。のりば食堂 ソーキソバ800円 八重山そばは400円

そのため、帰る時は見るのも嫌になってしまいました。
食べ過ぎに注意しましょう。

貧乏そうにしていたためか、味おにぎりをおまけに頂きました。




川平湾

石垣島の観光スポットで誰しも訪れるところです。

浅い海岸に浮かんでいる小舟とエメラルドブルーの透明感の高い海が素晴らしい。
砂はサンゴのかけらのようで、大小様々のサンゴを見ることができます。





イシガキヒヨドリ

かなり大きな声で鳴いている鳥がいる。一生懸命探すとヒヨドリだ。

いつも聞いているヒヨドリとはかなり鳴き方も声の質も違うようだし
胸の模様も違っている。もちろん普通に鳴いている鳥もいるようだが詳細は不明。





バンナ岳

この山も石垣島の観光スポットの一つで、多くの人で賑わっています。

市街地が一望でき、島を取り囲む海の眺めが最高。特に夕日がよいとか。
鳥がいかにも多そうですが、この季節だからかあまり小鳥はいません。




三日目


朝食

7時から朝食。本当なら朝食抜きで夜明け前から探鳥を開始しなければいけないのだが
生まれてから花より団子の性格は変わらず、しっかりと食事に専念した。

石垣島ならではのモズクやテンプラ、肉みそが美味しかった。






ムラサキサギ

一日目にチラッと見かけたムラサキサギをじっくりと観察できた。

やはり車の中からだとあまり警戒しないようだ。






カンムリワシ

雨があがって羽を乾かしているところに遭遇

運が良いことにあまりこちらを意識していないようだ
近くからじっくり観察できました。





シロハラクイナ

こちらは二日目にチラッと見かけた鳥でしたが、今日はじっくり見ることができました。
また一度に6羽も出現し驚かされました。バンも群れの中に見られました。







シロガシラ

カンムリワシを身近に見ることができ満足して走っているとき
電線に何か止まっている。見るとシロガシラ

これもライファー。初めて見る鳥の数が増えてくる。
ただ、ヒヨドリの仲間で、大きさも同じ程度と思っていたので
イメージの違いに驚く。かわいい鳥でした。

本では市街地にも多いと書いてあったので、簡単に見られると思っていたのですが
ほとんど目にすることがありませんでした。



ズグロミゾゴイ

道路そばの水田を見ているとなにか動いている。とっさにカンムリワシが何かを食べているのかと思った。

頭の模様と顔の雰囲気がそっくりなのだ。しかし、落ち着いて見ると全く違く。
カミサンは最初からくちばしの色が違うのでワシではないと思っていたそうだ。
この鳥は警戒心があまりなようで飛び立ちもせず、よい被写体になってくれた。




環礁

島の周辺はサンゴ礁が発達していて波が穏やか

上空から見るとすばらしいエメラルドブルーを見ることができます。
やはり天気の良い時が海の青と、空の青の素晴らしさを見ることができます。





公設市場

島の中心街に公設市場があり、アーケードの左右に露天?が並んでいる。

島の海産物、農産物などの商品が所狭しと並んでいて、見るだけでも楽しい。
市場の中よりも外のほうがにぎやかだ。





宮良殿内(めーらどうぬず)

司馬遼太郎の街道を往くに紹介されていた屋敷跡
あまり案内がなく、わかりにくい場所にある。

庭園が南国らしくてすこぶる良い。







四日目


JALシティ那覇

石垣空港から那覇空港へ移動し、空港で待っている係りの人とレンタカー屋さんへ

ここで一泊二日の予定で車を借りる。
明日の早朝にヤンバルに向かう予定だ。ただ、ホテルを那覇に取ったのは間違いだった。
なにしろ初めての沖縄で行く場所が那覇の中心街

福岡に初めて行った人が天神の中心のホテルに行くようなもの
車は多いし、一方通行は多いしと大変だった。こんなことからも那覇から
離れた場所にホテルを選んだほうが良い。



ヤンバル

ホテルの朝食ブッフェを泣く泣く諦めて5時過ぎにホテルを退出。
ひたすらヤンバルを目指して高速道路を北上する。

高速道路入り口までは早朝のためか車が少なく走りやすかった。






アカヒゲ

ヤンバルに到着してすぐアカヒゲに会うことができた。
師匠から沖縄にはたくさんいるよと言われていた。本当にそうだ

道路に出ることも多いようで、今回は見ることについては楽だった。
天気が悪く雨模様。撮影するには厳しかった。
ただ、上面のオレンジ色がすごく鮮やかでここまでの長い道のりを吹き飛ばしてくれた。




リュウキュウツバメ

できればヤンバルクイナの尾の先っぽでも見られたらと思い山道を歩きましたがチラッともしませんでした。

ただ、カミサンは鳴き声が聞こえたらしく興奮していた。
帰ってCDで確かめたが間違いないとか
詳しい方に聞くと、見るとすれば4月、5月頃だとか。

川沿いでたくさんのツバメが飛んでいる。リュウキュウツバメでしょう。




今回の旅について

今回の旅は三泊四日としました。二泊を石垣島で一泊を那覇でとりましたが、沖縄はヤンバルを歩きたいというのが
那覇宿泊の目的でした。

結論から言うと石垣島三泊か、一泊を西表でとったほうが良かったようです。
まあ、初めての先島の旅ですから偵察くらいの感じで気楽に考えたほうが良いみたいです。

また、今回録音機を持っていきませんでしたが、これも失敗。

費用


ツアー代金  95,600円(二人分)レンタカー付き

レンタカー   4,950円(沖縄分)

ガソリン代   石垣島 1,178円(155km)
         沖縄  2,199円(290km)

高速代    行き 450円(半額)
        帰り 600円(半額)

空港駐車代金   1,560円(四日間)


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